加速度センサを用いた手振り解析と実時間サウンド制御

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我々の日常生活における情報伝達、中でも意志や感情の伝達においては、言語以上に非言語的手段(ノンバーバルコミュニケーション)によるところが大きいと言われる。何気なく用いているジェスチャーが機械によって理解できれば、伝達者の感情や情緒などの微妙な表現にも対応できる自然な入力デバイスが実現できる。ジェスチャー情報は障害者用のコミュニケーションエイドに用いられている一方で、音楽にも良く利用されている。これは楽器が、動作から音響への感性的な変換器であるためである。筆者らもデータグローブや画像処理を応用して動作によって音楽を制御する試みを行ってきたが、システムが複雑で高価になるという問題があった。本研究ではジェスチャーの中でも特に、「手振り」の加速度センサによる認識を取り上げた。手振りにおいて、人間の意志や感情は、その空間的な位置よりも、手に加えられる力に、より顕著に現れると考えられる。力の測定法は種々あるが、運動中に働く力は加速度によって検出することができる。加速度センサには構造が簡単であるという利点もある。また、身体にセンサあるいはマーカーなどを取り付けることによって得られる軌跡から力を算出する従来の方法では、時間的遅れが問題となる。ここでは、3次元加速度センサを用いた手振りの認識と、実時間サウンド制御システムの試作について報告する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-03-15

加速度センサを用いた手振り解析と実時間サウンド制御

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