主成分の順位を保持する非線形主成分分析(<特集>情報論的学習理論論文小特集)

概要

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主成分分析(Principal Component Analysis:PCA)は,線形変換によりデータの次元数を削減する多変量解析法である.PCAは,その理論と実装の簡潔さから様々なデータの解析に用いられる.しかしながら, PCAによるデータの表現は,その線形性のために冗長となる場合がある.この問題を解決するために,いくつかの非線形PCAの手法が提案されている.しかしながら,それらの手法には,生成される主成分が陽に順位づけされないことと,その主成分数をパラメータの調整前に決定する必要がある,という二つの欠点がある.本論文では,主成分の順位を保持した状態でデータを主成分に非線形変換するアルゴリズムを導出し,そのアルゴリズムを実現するニューラルネットワークを提案する.提案手法は,主成分の順位に対応した階層的な構造をもつため,その主成分の順位を保持することが可能である.また,パラメータの調整前に主成分数を決定する必要もない.更に,提案手法の有効性を,数値実験を通して実証した.
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-07-01