地理情報処理を用いた考古学的仮説の検証
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概要
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「高地性集落遺跡」と呼ばれる弥生時代の集落遺跡がある。この遺跡は、古代のノロシ通信施設であったとする仮説がある。高地性集落遺跡がノロシ通信施設であったことを検証するために、考古学者は遺跡に足を運び見通し状況を確認する作業を行った。また、数箇所の遺跡については、実際にノロシを揚げる通信実験も行われた。これらの方法による確認作業は、多くの労力を要し、確認できる遺跡数もおのずと限られる。高地性集落遺跡間でノロシ通信が可能であったかどうかは、遺跡間の標高値が探索することで検証できると考えられる。本稿では、筆者らが開発を進めている地理情報処理を核とした考古学支援システム「4次元歴史空間システム」を用いて「高地性集落遺跡ノロシ通信施設説」を検証する。検証は、4次元歴史空間システムのもつ地理情報処理機能を用いて、遺跡の3次元位置情報から対象遺跡間の見通し可能性を判定するものである。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-03-15
著者
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