浮動小数点演算における桁落ち追跡のアルゴリズム

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概要

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浮動小数点演算には、丸め、情報落ち、桁落ちなどの誤差を含み、従って、数値計算の解析結果にも誤差を含むことになる。場合によっては、演算を繰り返すうちに誤差が蓄積し、実際とは全く違った結果が出ていることもある。このように浮動小数点演算には必ず誤差が含まれるが、一般には、どれだけ誤差が含まれているかはユーザーは知ることはできない。そこで誤差そのものではないが、誤差が生じるもっとも大きな要因である桁落ちに着目し、計算過程で桁落ちを追跡し、最終的に桁落ちの影響を受けていない桁数をユーザーに知らせるシステムを作成した。そのための桁落ち追跡アルゴリズムについて述べる。具体的には、プログラミング言語C++でクラスとオベレータオーバロードの機能を使い、実数(浮動小数点)変数から指数部を取り出し、演算の前後での指数部の変化を見ることにより桁落ちを判断するもので、これを演算が行われている間、常に監視し続ける。
社団法人情報処理学会の論文
1994-03-07

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