柔軟でスケーラブルな高性能並列ルータCORErouterの基本構想

概要

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インターネットの利用が拡大するにつれて,コンピュータネットワークの応答性や安全性の向上が求められている.また,マルチキャスト通信,QoS制御,ポリシールーティング,移動体通信制御など高度なネットワーク制御の必要性が増しておりこれらに関する新方式の研究が活発に行なわれている.一方,市販ルータの高速化,低価格化が進み,大規模なネットワークが多数構築されている.これらのルータは,一般に専用化された閉じたシステムとして作られている.このため,上記研究の成果を組み込んで実験するのが容易でない,あるいは,汎用WSに比べるとフィルタリングなどのパラメータ設定のためのユーザインタフェースが極めて貧弱であるといった問題があり柔軟性に欠けている.また,経路制御情報の更新のために処理能力が費やされ,パケットが捨てられたり,フォワーディングが遅延されたりする問題が発生し,処理能力の向上が求められている.さらに,コアバックボーンのルータとしては,広帯域化,大規模化に応じて性能向上ができることが望まれている.我々は,このような状況を踏まえ,CORErouterと呼ぶ柔軟でスケーラブルな高性能並列ルータの研究を進めている.本稿では,CORErouterのねらいとアーキテクチャの概要について述べる.
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-03-06

柔軟でスケーラブルな高性能並列ルータCORErouterの基本構想

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