FGHC処理システムのメモリ使用特性と世代別ガーベジ・コレクション
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概要
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並列論理型言語FGHCは,プログラムの並列性を自然に記述できる言語であるが,その実行のために多くのメモリを消費する.FGHCを効率的に処理するためには,効率的なメモリ管理方式を構築する必要がある.本論文では,FGHCのメモリ使用特性に基づき,この言語向きの世代別ガーベジ・コレクション(GC)方式を提案し,それを試作,評価した結果を述べる.我々は,FGHC並列処理系を密結合マルチ・プロセッサ上に作成し,その上で,FGHCプログラムのメモリ使用特性を測定した.その結果,アクティブ・データの比率が低いこと,非常に短いライフ・タイムのデータとより長いライフ・タイムを持つデータの二種類に,はっきり分割できることを明らかにした.これらの性質を利用した効率的なメモリ管理方式として,二つだけに世代を限った二世代GC方式を提案している.このGCは,第一世代傾城のGCによりライフ・タイムの短いデータをふるいにかけ,長いライフ・タイムを持つデータを第二世代傾城に集める方式である.さらに,この方式を試作し性能評価を行った.その結果,第一世代領域を持つことによりライフ・タイムの短いデータを回収できること,第二世代のGCを行わず第一世代のGCだけを行った場合でも,第一世代領域を小さく保ったままで,40〜95%のゴミの回収ができることを確かめた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-09-15
著者
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