知識ベース指向並列処理システム
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概要
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知識ベースが利用できる並列処理環境を提供するため,並列推論モジュールと並列知識検索モジュールからなる知識ベース指向の並列処理システム(KOPPS:Knowledge-base-Oriented Parallel-Proessing System)を提案する.KOPPSでは,知識検索のモデルとしてRBU を採用し,並列論理型言籍GHCからRBUに並列にアクセスして推論を行う.RBUは知識を項(変数を含んだ構造体)で表現し,その集合を関係(テーブル)として管理し,単一化(Unification)と呼ばれる高機能なパターンマッチング機能を使って検索するモデルである.本論文では,KOPPSの概要と,マルチマイクロ計算機上に試作したシステムの構成,および試作システム上での意味ネットワーク検索の実験とその結果について報告する.試作システムでは,RBUの機構として大量の知識に対し効率よく検索するための専用インデックスと,検索コマンド単位で並列に処理するための同時実行メカニズムを採用している.また,GHCとRBUとは共有メモリ領域を使って結合され,ストリーム的に通信が行われる.実験の結果,本構成で十分実用になる性能で知識を処理することが可能で,検索と推論の処理負荷のバランスを取りながら並列化することにより,プロセッサの数に従って全体の処理速度が向上ることを確認できた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-11-15
著者
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