複合モノクローナル抗体を用いたワサビ系タバコモザイクウイルスの検出
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概要
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ワサビ系タバコモザイクウイルス(TMV-W)を免疫して得た6種のモノクローナル抗体(TW-MABs)および血清関係のあるトマト系(TMV-L_<11>、A)を免疫して得た3種(TL-MABs), 計9種のMABSを用いてTMV-Wに対する反応特異性を調べた。9種のMABsのうち3種はTMV-Wとのみ反応し, 他の6種はアブラナ科系(TMV-C)とも反応した。またTMV-W粒子表面上に少なくとも7個のエピトープが確認され, 粒子内部のエピトープに反応するMABも得られた。MABsをELISA法(二重抗体法)を用いた実用検定に利用するため, 異なるエピトープを認識する4種のTW-MABsと1種のTL-MABを供試し, おのおのを組み合わせた複合抗体でコーティングIgを調製した。またコンジュゲートは, 4種のTW-MABsを複合してELISA法に供試した。種々のMABSの組合せのなかで競合しないMABsを複合した抗体を用いた場合に, ウサギ抗血清と同等の感度で罹病植物からTMV-Wを検出することができた。さらにMABsの複合抗体を用いることによって抗血清では識別できないTMV-WとTMV-Cを識別することが可能であった。
- 日本植物病理学会の論文
- 1990-12-25
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