ソフトウェア設計自動化のための仕様記述言語 F
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概要
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ソフトウェア設計の生産性向上のため計算機支援による自動化が望まれる.そのためには設計工程を形式化かつ単純化する必要がある.本研究では設計工程への入力を問題の入出力データ定義,工程からの出力をその入出力データ間の写像を実現する関数記述とする.このような工程における仕様記述には関数型言語が向いているが,従来の関数型言語ではデータに関する仕様が記述できないので,それを補って設計に適した仕様記述言語Fを定義する.F言語ではデータおよび関数はともに結合子とよぶ作用素を用いて形式的に記述される.それによってデータと関数との対応規則を定式化することができる.この対応規則を与えられた入出力データの仕様に繰り返し適用することによって,目的とするソフトウェアの処理構造を機械的に設計することができる.データ結合子はデータ構造を表現し,関数結合子は構造変換を行うものであるから,この対応規則はジャクソン法の設計技法を定式化した規則といえる。また関数合成を含む規則は,構造変換過程における中間データ構造を設定することにより,複合/構造化設計のSTS分割技法を形式化したものである.導かれた関数記述は,未定義部分をスタブとして抽象実行を行うことができる.すなわち,F言語による設計仕様は目的ソフトウェアの初期プロトタイプとなる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-07-15
著者
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