要求フレームに基づいたソフトウェア要求仕様化技法
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概要
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要求定義のための枠組である要求フレームモデルと,それに基づくソフトウェア要求仕様化技法と要求言語について述べる.要求フレームモデルはソフトウェア要求仕様の構造をうまく反映しており,これに基づくことによって高品質な要求仕様を得ることができる.さらに文脈情報を用いることによって,より自然で,かつ容易に要求を仕様化できる手法を開発した.この手法に基づいて,新たに拡張日本語要求言語(X-JRDL)を設計するとともに,その処理系X-JRDAを試作した.従来の要求言語では主語や目的語の省略があったり,代名詞が要求仕様中に現れると,一般的には解釈不能となるが,拡張日本語要求言語処理系は,要求フレームと名付けた要求仕様の機能や文章に対する枠組と文脈情報を用いてこれらを解釈できる.さらに辞書に用意されていない新しい動詞や名詞も対話的に,その意味を処理系に登録する,もしくは処理系が要求フレームから解釈することによって対処できる.また,見出しや段付けにより構造的に要求を記述できる.これらにより,日本語要求仕様の書きやすさと読みやすさが改善されるとともに,正確な仕様が得られる.いくつかの具体例を示しながら,拡張日本語要求言語と,その基礎となる仕様化技法について説明する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-02-15
著者
-
阿草 清滋
名古屋大学工学部
-
阿草 清滋
名古屋大学大学院情報科学研究科
-
大野 豊
京都大学工学部情報工学教室
-
大西 淳
京都大学大型計算機センター
-
大野 豊
京都高度技術研究所
-
阿草 清滋
名古屋大学
-
大野 豊
京都大学・情報処理教育センター
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