パソコン時代の情報処理教育用計算機システム
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概要
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京都大学をはじめ各大学の情報処理教育センターでは、汎用大型計算機に100台から200台におよぶ端末を接続し、TSSにより提供される対話形処理機能をおもに利用して学生の情報処理教育が行われてきた。ところが近年の、個人使用を前提とした高性能のパーソナルコンピュータ(パソコン)の出現により、このような教育用計算機システムに対する考え方も変更しなければならなくなってきた。すなわち、従来の汎用大型機のTSSによるシステム運用には次のような問題のあることが認識されている。・大型機の汎用性ゆえの使い勝手の悪さ、柔軟性の低さ・TSSによる平等思想の効率の悪さ・教育での計算機利用の特殊性に起因する能率の悪さ社会風潮のうえでも、パーソナル指向、ライト指向といった傾向が著しく、これらの問題をさらに浮き彫りにする結果となっている。計算機利用に関する環境はパーソナル化へと大きく変化しつつあり、教育用計算機システムにおいても、あるいはむしろ教育用計算機であるからこそ、パソコンやパーソナルワークステーションを用いた分散処理システムを考えてゆく必要がある。本報告では、このような時代にふさわしい教育用計算機システムの仕様について考察するとともに、このたび京都大学情報処理教育センターで導入した教育用計算機システムの概要について述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01
著者
-
八村 広三郎
京都大学工学部
-
大野 豊
京都大学・情報処理教育センター
-
八村 広三郎
京都大学・情報処理教育センター
-
広田 豊彦
京都大学・情報処理教育センター
-
藤井 康雄
京都大学・情報処理教育センター
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