学習指導要領の改訂に伴なう中学校の学校保健教育の実態
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概要
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昭和56年度から実施される中学校学習指導要領の改訂に伴なう保健学習では,どのように取り組もうとしているのかについて,全国の中学校950校を対象として実態を把握し,今後の方向を探るため調査を行ない検討を加えた。1.保健学習の授業時間数で標準単位時間数を充足している学校は,53.9%と低率であった。2.学習指導形態については,講義法が多く,教師が効果的であるとした実験実習法・グループ学習法と現実に行なわれている形態との間にズレがあることが認められた。3.特に考慮して指導している学習内容は,「身体機能の発達」「応急処置」「健康の増進と運動」であり,生徒の発達に応じた指導が重視されていた。4.保健と体育とが統合されているために,保健の授業に幣害が生じており,授業時間数の確保と保健の専任教諭の必要性とが今後の問題点としてあげられた。5.改訂についての評価では,賛成が34.5%,反対または不満ありが49.4%であり,反対の主な意見は,内容の削りすぎや時間数の不足などであった。The revised course of study for junior high school was enforced in 1981. The present condition of health education was investigated in 950 junior high schools throughout the whole country. The reaction of the school authorities and teachers to the revision was investigated with the aim to find out the future course of health education. The results obtained are summarized as follows. (1) The required criterion of class hours for health education was accomplished only by 53.9% of all junior high schools investigated. (2) A lecture method was used most frequently, but it could not be regarded as an effective teaching method for health education. (3) The contents which considered to be most important for health education by teachers were "development of a physical faculty", "primary care" and "promotion of health and exercise". (4) The important problems to be solved in health education are to be guaranteed the required number of class hours and the hiring of full-time teachers, because the teaching of health education is disturbed when it is done combination with physical education. (5) The revision was supported by 34.5% of the junior high schools. Opposition or dissatisfaction to the revision was centered on the excessive reduction of contents and the insufficient class hours.
- 1982-10-31
著者
-
後藤 英二
大阪教育大学
-
小山 健蔵
大阪教育大学・保健学教室
-
藤岡 千秋
関西福祉科学大学社会福祉学部
-
藤岡 千秋
大阪教育大学
-
後藤 英二
大阪女子短期大学保健学科
-
後藤 英二
Dep.science De La Sante Osaka Kyoiku Univ.
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