ジゴキシゲニン(DIG)を利用した高感度RAPD法 : 品種識別への応用
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概要
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RAPD法は,品種識別,マッピングにおけるマー力-や細胞融合における雑種の確認に広く用いられている.しかし,従来のエチジウムブロマイド(EtBr)染色によるPCR産物の検出は簡便ではあるものの,検出感度が低いため同一種内の差異を検出するには多数のプライマーを検討する必要がある(Hu and Quiros 1991, Hashizume et al.1993).高感度にPCR産物を検出する手法として,PCR産物にラジオアイソトープを取り込ませるRI(Radioisotope-incorporated)-RAPD法が報告されている(矢野ら1994)が,この方法はラジオアイソトープの使用とそのための施設が必要となる.従って,簡便かつ高感度にPCR産物を確認する手法の開発は,新たな遺伝子分析法として重要であると考えられる.近年,アイソトープを用いない遺伝子分析技術として,シゴキシゲニン(Digoxigenin;DIG)を用いた手法が広まっている (野村・稲澤 1994).そこで,PCR時にDIGの結合したdUTPを取り込ませ,そのPCR産物の多型を分析する遺伝子解析法(以下,DIG-RAPD法とする)を開発したので報告する.
- 日本育種学会の論文
- 1996-09-01
著者
-
田部井 豊
農業生物資源研究所遺伝子組換え研究推進室
-
田部井 豊
生物研
-
尾崎 武司
大阪府立大学農学部
-
萱野 暁明
農業生物資源研
-
西尾 剛
東北大・農
-
山田 朋宏
生物研
-
萱野 暁明
独立行政法人農業生物資源研究所
-
田部井 豊
独立行政法人農業生物資源研究所
-
西尾 剛
農業生物資源研究所放射線育種法第1研究室
-
田部井 豊
農業生物資源研
-
萱野 暁明
生物研
-
山田 朋宏
大阪府立大学農学部
-
萱野 暁明
独立行政法人農業生物資源研究所植物生命科学研究所新生物資源創出研究グループ・新作物素材開発研究チーム
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