ナスの胚軸プロトプラストからの効率的な植物体再生

概要

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ナスにおいて,簡易かつ効率的なプロトプラストからの植物体再生法を確立するため,胚軸を材料として,プロトプラストの単離法,初期培養法,芽分化条件等を検討した.また,各種品種を用いて,プロトプラスト培養における種及び品種間差を調査した. 培養法の検討には品種`Dingaras Multiple Purple'を用いた.無菌的に播種して得た長さ3〜4cmの胚軸を縦断し,マセロザイムR-10α067%,メイセラーゼ0,33%,1/2濃度のMS基礎培地,0.5Mマンニトールを含む酵素液に入れ,25℃で16時間処理後,手で軽く振とうすることによって,活性の高いプロトプラストを多数得た.プロトプラストを0.3〜0.5Mマンニトール,1%ショ糖,1mg/l 2,4-D,1mg/l NAA,1mg/lカイネチンを含む1/2濃度のMS液体培地(硝酸アンモニウムのみ200m9μ)で培養Lたところ,高率に細胞分裂が見られた、細胞分裂率はマンニトール0.4又は0.5Mの方が0.3Mの培地より高かったが,コロニーの生育は0.3Mの方が早かった.
日本育種学会の論文
1987-12-01