塊茎タンパク質の電気泳動パターンおよび形態的形質による日本産サトイモ品種の分類
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概要
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サトイモは熱帯アジア原産であるが,古くから日本で栽培され,多くの品種が知られているが,形態的によく似ており,品種の分類,同定,識別は困難である. ここでは野菜・茶業試験場で保存している日本産サトイモ85品種について形態的及び生化学的形質に基づく分類を試みた.常法により栽培したサトイモの地上部25,地下部15,合計40の形態的形質を調査した.この形質に基づいたクラスター分析により,分析したサトイモ品種のほとんどはエグイモ,土垂(どだれ),蓮葉芋,石川早生,唐芋(とうのいも),赤芽,黒軸,八つ頭,およびショウガイモの9品種群に分かれた.またタケノコイモ,ミガシキ,ビンローシンはそれぞれ独立のものと考えられた.しかしいくつかの品種はこの形態的特徴による分析によって品種群に分類することができなかった. サトイモ塊茎を緩衝液で磨砕しポリアクリルアミトゲル電気泳動にかけ,泳動後タンパク質をクーマシーブリリアントブルーで染色し,貯蔵タンパク質の泳動パターンを調べた.日本産の主要品種ではE,I,D,A,およびTの5つの,そのほかの品種ではM,BおよびCの3つのパターンが得られた.この貯蔵タンパク質による分類は上記の形態的形質によるそれとよく一致した.
- 日本育種学会の論文
- 1989-09-01
著者
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