Propiverine hydrochloride生殖試験(第1報) : ラット経口投与による妊娠前および妊娠初期投与試験

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P-4の2, 10および50mg/kg/dayをSlc : SDの雄ラットに6週齢より9週間, 雌ラットには9週齢より2週間それぞれ強制経口投与し, さらに投与を継続しながら交配させ, 雌では妊娠7日まで投与し, 雌雄ラットの繁殖能ならびに胎仔に及ぼす影響について検討した. P-4投与により50mg/kg投与群の雄の1例が第6回投与後に死亡した. 症状としては, 瞳孔の散大, 流涎および呼吸ラッセル音が10mg/kg投与群の雄および50mg/kg投与群の雌雄に観察された. 50mg/kg投与群の体重増加は雌雄ともに投与期間を通じて抑制され, 摂餌量も投与期間を通じて対照群に比べ低値を示した. また, 当該の摂水量は投与初期に極く軽度に減少したが, その後は摂餌量とは逆に増加した. P-4投与に起因すると考えられる臓器の肉眼的異常としては, 肝臓の腫大ならびに黄褐色調化が50mg/kg投与群の雄の1例にみられた. 雌雌ラットの交配成績にP-4投与の影響はみられず, 着床阻害も認められなかった. また, 胎仔に対する胚致死作用, 発育抑制作用および催奇形作用は認められなかった. 以上の結果, 本試験の条件下ではP-4の動物に対する一般毒性学的影響に関する無影響量は雄2 mg/kg/day ・雌10mg/kg/day, 親動物の生殖および次世代動物の発生に関する無影響量は50mg/kg/dayと考えられた.
日本トキシコロジー学会の論文
1989-10-31

Propiverine hydrochloride生殖試験(第1報) : ラット経口投与による妊娠前および妊娠初期投与試験

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