実験用ビーグル犬における飼料性と思われる好酸球性表層性胃炎の頻発
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概要
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毒性試験に用いられた222頭のビーグル犬の胃を病理組織学的に検索したところ, 同一の飼料を与えられた190頭中185頭に胃病変が認められた. 胃病変は粘膜固有層における好酸球の集積, リンパ球・形質細胞・組織球を含む炎性細胞の浸潤, 異物型多核巨細胞の形成, 粘膜上皮の限局性剥離および乳頭状増殖から構成されていた. 病変は幽門前庭部および幽門腺部粘膜の表層に限局し, 結合組織成分の増加は認められなかった. 多核巨細胞はしばしば様々な形態の異物を貪食していたが, 病変の原因とみなされる微生物は証明されなかった. 病変を有する例に臨床症状は認められなかった. なお, 他の飼料を与えた32頭のビーグル犬には, 本病変は認められなかった.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1990-06-15
著者
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三浦 浩二
(株)生物科学技術研究所
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奈良間 功
生物科学技術研究所
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奈良間 功
(株)生物科学技術研究所
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土谷 稔
(株)生物科学技術研究所
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奈良間 功
摂南大学薬学部薬物安全科学研究所
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加藤 利幸
(現)生物科学技術研究所
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黒田 淳二
(株)生物科学技術研究所
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水谷 真理子
(株)生物科学技術研究所
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加藤 利幸
(株)生物科学技術研究所
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土谷 稔
(株) 三菱化学安全科学研究所
-
土谷 稔
生物科学技術研
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