メラニン生合成関連代謝物, 2-ヒドロキシジュグロンの抗いもち病菌作用
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概要
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トリシクラゾール, CGA 49104などの非殺菌性抗いもち剤は, いもち病菌のメラニン生合成を阻害し, 中間体シタロンやその代謝物2-ヒドロキシジュグロン(2-HJ)を蓄積させるが, これらの蓄積物質をいもち病菌のスフェロプラストに処理すると, とくに2-HJにおいてスフェロプラストからのコロニー形成阻害が顕著に認められた.2-HJは, スフェロプラストの呼吸系および生体高分子の生合成を阻害し, また^<14>C-グルコース, ウリジン, フェニルアラニンの細胞内への取込みを著しく抑制した.一方, CGA 49104は, いずれの系に対しても阻害作用がまったく認められなかった.これらのことから, CGA 49104などの非殺菌性抗いもち剤によって, いもち病菌が, とくに感染母体である付着器のようなメラニン合成の活発な器官において細胞毒性を有する二次代謝物を生成または蓄積することが, 同菌自身の感染機能の喪失に影響を及ぼしている可能性が示唆された.
- 日本農薬学会の論文
- 1983-11-20
著者
-
山口 勇
The Institute of Physical and Chemical Research (RIKEN)
-
山口 勇
理研
-
見里 朝正
The Institute of Physical and Chemical Research
-
見里 朝正
理研
-
関戸 茂子
The Institute of Physical and Chemical Research
-
瀬戸 治男
Institute of Applied Microbiology, University of Tokyo
-
関戸 茂子
理化学研究所
-
瀬戸 治男
Institute Of Applied Microbiology University Of Tokyo
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