作物葉の濡れ特性
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概要
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植物葉の濡れを葉面と溶液との相互作用の結果として評価するため, 39種の作物の成葉を色素1.0%および界面活性剤0.2%から成る一連の浸漬液(表面張力 : 21.5mN・m^<-1>∿63.5mN・m^<-1>)に浸漬し, 葉面に付着する浸漬液の固有の付着量と液滴の形状を測定するとともに, 葉面のミクロおよびマクロ構造を計測した.付着液滴の形状は葉面と溶液の相互作用の表現と考えられ, 表面張力の変化(63.5mN・m^<-1>→21.5mN・m^<-1>)に対応する形状の一連の変化のパターンを濡れ特性パターン(WCP)とし, 主要3グループ;WCPs I, IIおよびIII(7 sub-WCPsを含む)に分類した.また, 各葉面の完全濡れを開始する臨界表面張力を求めた.WCPおよび臨界表面張力は各葉面に固有であり, 前者はおもに葉面のミクロ構造, とくに, epicuticular waxesの形態と分布状態, および葉脈間に対し相対的に濡れやすい葉脈の存在によって決定されると考えられた.WCPによって各葉面の濡れを比較し評価することが可能である.
- 日本農薬学会の論文
- 1991-11-20
著者
-
山口 勇
The Institute of Physical and Chemical Research (RIKEN)
-
山口 勇
Riken (the Institute Of Physical And Chemical Research) And Riken Plant Science Center
-
渡部 忠一
アグロカネショウ(株)研究所
-
渡部 忠一
The Institute of Physical and Chemical Research
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