カルプロパミドによるいもち病菌のメラニン生合成中間体の蓄積とその作用点
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概要
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カルプロパミド(ウィン^[○!R])はP. oryzaeやV. dahliaeなどの平面培養やいもち病菌の振とう培養での菌の色素沈着を強く抑制した.そしてそれらの野生株の培養物の抽出によって白色の結晶が単離された.薄層クロマトRf 0.36付近のスポットから得られた白色結晶の化学分析値は既に報告されているシタロンのデータとよく一致した.カルプロパミド10μg/mlを処理したそれらの培養物中には多量のシタロンと少量のバーメロンが蓄積したが, 2-ハイドロキシジュグロンは検出されなかった.P. oryzaeのアルビノ変異株(P_2-alb)の振とう培養にシタロンを加えると速やかに代謝され, その培養は薄い褐色となった.しかしその培養にあらかじめカルプロパミドを加えるとシタロンはあまり代謝されないで培地中に残った.P. oryzaeのアルビノ変異株(P_2-alb)の平面培養の菌叢先端に局所処理したシタロンとバーメロンは黒色色素に変換されたがその着色はカルプロパミドによって阻害された.これらの試験結果はカルプロパミドが菌類メラニン生合成においてシタロン及びバーメロンの脱水反応を阻害することを示唆している.
- 日本農薬学会の論文
- 1998-02-20
著者
-
山口 勇
Laboratory For Remediation Research Science Center
-
山口 勇
Riken (the Institute Of Physical And Chemical Research) And Riken Plant Science Center
-
新木 康夫
バイエルクロップサイエンス(株)
-
金原 太郎
バイエルクロップサイエンス(株)
-
山口 勇
Microbial Toxicology Laboratory Riken:(present Address)laboratory For Remediation Research Riken Pla
-
倉橋 良雄
Laboratory for Remediation Research, Plant Science Center,Riken
-
金原 太郎
Laboratory for Disease Control, Yuki Research Centre, Nihon Bayer Agrochem Co., Ltd.
-
新木 康夫
Laboratory for Disease Control, Yuki Research Centre, Nihon Bayer Agrochem Co., Ltd.
-
PONTZEN Rolf
Inst. fur Pflanzenkrankheiten
-
倉橋 良雄
Laboratory For Disease Control Yuki Research Centre Nihon Bayer Agrochem K.k.
-
倉橋 良雄
Laboratory For Remediation Research Science Center
-
Kurahashi Y
Nihon Bayer Agrochem K.k. Ibaraki Jpn
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