レプチンと味覚(<総説特集>II 食欲調節因子と味覚-3)
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概要
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レプチンは、脂肪組織で産生され、強力な摂食抑制作用とエネルギー消費促進作用を発揮する。レプチン受容体はab遺伝子にコードされており、この遺伝子に変異を持つab/dbマウスはレプチン受容体の細胞内ドメインを欠くために、正常な細胞内情報伝達が出来ず、糖尿病、肥満を発症する。ab/dbマウスの味神経は、正常非肥満マウスに比べて、甘味特異的により高い応答性を示すが、この性質がレプチン受容体の異常と関連するか否かを検討した。正常マウスでは、レプチンが味細胞に作用すると、K^+チャネルの活性化を介して膜が過分極し、甘味刺激によって生じるK^+チャネルの閉口による脱分極と拮抗する。その結果、甘味選択的な味神経応答の抑制が惹起されることが判明した。一方、ab/dbマウスでは、レプチン受容体の異常により、この抑制性調節が機能しないため、甘味刺激に対し高感受性を示すと考えられる。
- 日本味と匂学会の論文
著者
-
杉本 久美子
東京医科歯科大学・歯学部・口腔保健学科
-
二ノ宮 裕三
九州大学大学院歯学部口腔機能解析学
-
二ノ宮 裕三
九州大学大学院歯学研究院
-
二ノ宮 裕三
九州大学大学院歯学研究院口腔常態制御学講座口腔機能解析学分野
-
二ノ宮 裕三
九大 院 歯 口腔機能
-
杉本 久美子
東京医科歯科大学歯学部口腔保健学科 口腔保健工学専攻
-
二ノ宮 裕三
九州大学大学院 歯学研究院 口腔機能解析学分野
-
杉本 久美子
東京医科歯科大・医歯学総合研究科:東京医科歯科大・歯
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