イチゴ果実のポストハーベスト品質に及ぼす収穫熱度と予冷条件の影響

概要

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イチゴ果実のポストハーベスト品質に及ぼす予冷条件(温度,時間)の影響を検討するため,熱度1(果皮の着色度が50%),2(同80%),3(同100%)のイチゴ'女峰'を予冷してから常温静置したときの品質の経日変化を調べた。1.予冷直後の硬度は全ての熱度果実において増大し,その増加割合は予冷温度が低いほど高かった。常温静置後,予冷果の硬度は低下したが予冷果実の硬度は無処理区より高く保たれる傾向を示した。果実の硬度は予冷時間にあまり影響されなかった。予冷処理温度が低いほど常温放置後の完熟果硬度は高く維持された。2.予冷処理した未熟果の常温静置後のBrix値は無処理区より低下したが,完熟果のBrix値は無処理区より高かった。3.熟度1(50%着色果)の果実を6時間予冷すると,果色値(ハンター表色系のa/b値)は無処理区より大きい値となり,果実の色づきに対する予冷の影響が観察された。24時間子冷区では1℃及び5℃処理した果実は全ての熱度において,果色値は無処理区より低かった。4.全ての熱度果実において予冷処理は食味の向上をもたらし,特に,熱度1(50%着色果)の果実では予冷効果が大きかった。外観総合評価値に対しても予冷効果が観察された。
岐阜大学の論文
1995-12-28