下顎骨オトガイ部より採取した海綿骨にて顎裂部へ骨移植を施行した2症例

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概要

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現在, 口唇裂口蓋裂患者の顎裂部への二次的骨移植術に対して新鮮自家腸骨海綿骨細片移植の方法が施行されている。最近, 我々は顎裂が比較的小さい片側性口唇顎裂の2症例に対して下顎骨オトガイ部からの骨移植術を施行した。その結果, 腸骨と下顎骨において移植骨の骨架橋形成に関してほとんど差は認められなかった, それゆえ小さな顎裂に対する下顎骨オトガイ部からの骨移植は有用である。下顎骨オトガイ部からの骨移植術は, 腸骨からの骨移植術と比較して幾つかの優れた点がある。それは手術時間の短縮, 入院期間の短縮, そして腸骨部の瘢痕を避けることができることである。しかしながらその一方で下顎オトガイ部からの骨移植にも欠点がある。それは腸骨からの採取量に比べてある程度の限界があり, 永久歯の根尖部の損傷やオトガイ神経の損傷などの危険がある。最も重要なことは, 下顎骨オトガイ部からの骨移植に対して, 適切な症例を選択することが大切なことである。
東北大学の論文

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