レサズリンテストを中心とする生乳の細菌学的検査(畜産学科)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
著者らは, 沖縄における生乳の細菌による汚染状況を知る目的で, まず本島南部のミルカー使用酪農家15戸を選び, それらの工場持込み生乳について, 夏季(1976年7∿8月)と秋季(同年11∿12月)に調査を行なった。1 夏季60試料, 秋季60試料のRTでは1∿5級に分布した。しかし, 夏季試料では3級以上が多かったのに対し, 秋季試料では2級以下が多かった。2 総菌数では, 夏季の全試料が100万/ml以上であり, 食品衛生法の規格(400万/ml以下)に合格したのは20%のみで, 秋季試料でも58%が合格したにすぎなかった。一方, 1,001万を越えた試料が, 夏季では過半数を占め, 秋季では30%あった。3 生菌数は, 20°および35℃培養では夏季10^5∿10^7/ml, 秋季10^4∿10^7,5℃培養では夏季10^3∿10^6,秋季10^1∿10^5の範囲にあった。秋季試料の生菌数は, 夏季試料のそれに比べて, 培養温度に関係なく少なかった。4 大腸菌群数は, 夏季10^3∿10^6/ml, 秋季10^1∿10^5の範囲にあり, 秋季において菌数の少ない試料が多かった。5 RTの級と総菌数あるいは生菌数との関係では, 級が高くなるほどいずれの菌数も増加した。なお, RTで1級の全試料と2級の大多数は, 総菌数400万以下であった。6 今回の調査対象酪農家のうち3戸は, バルククーラーを使用していた。これら酪農家の生乳では, 他酪農家の生乳より総菌数, 20°および35℃培養菌数が少なく, 5℃培養菌数が多くなる傾向を示した。
- 琉球大学の論文
- 1977-12-01
著者
関連論文
- 亜熱帯地域の放牧草地における肉用牛生産の研究 : 野草地放牧における低コスト肉牛生産の可能性(畜産学科)
- ホルスタイン種新生子牛とその親牛,ならびに飼育環境から分離された多剤耐性大腸菌株の分子疫学的解析
- ホルスタイン種親子の直腸便由来大腸菌における薬剤耐性
- 放牧地への熱帯果樹導入に関する研究 : V. 放牧地における光強度と地形が熱帯果樹の生育に及ぼす影響
- 食肉類における低温細菌の蛋白および脂肪分解能について(畜産学科)
- 食肉類の低温細菌について(畜産学科)
- 犬及び猫直腸便由来大腸菌の薬剤耐性
- ヤギ糞便由来大腸菌の薬剤耐性
- IV. ワイヤーメッシュケージ法による放牧牛の熱帯果樹食害防御について(放牧地への熱帯果樹導入に関する研究)
- III. 金網ネット法による放牧牛の熱帯果樹食害防御について(放牧地への熱帯果樹導入に関する研究)
- II. ポリネット法による放牧牛の熱帯果樹食害防御について(放牧地への熱帯果樹導入に関する研究)
- I. 臭いによる放牧牛の熱帯果樹食害防御について(放牧地への熱帯果樹導入に関する研究)
- 産卵鶏糞便由来大腸菌の薬剤耐性
- 乳用牛直腸便由来大腸菌の薬剤耐性(生物生産学科)
- 黒毛和種における反芻行動と血液成分の相関関係(生物生産学科)
- 肉用牛糞便由来大腸菌の薬剤耐性(生物生産学科)
- 昼夜点灯下におけるヤギの反芻行動に及ぼす給飼回数の影響
- ウシの盲腸内容物由来大腸菌の薬剤耐性(生物生産学科)
- 豚枝肉由来大腸菌の薬剤耐性(生物生産学科)
- 亜熱帯野草地における黒毛和種育成牛の成長と光エネルギー利用効率(生物生産学科)
- 豚枝肉及び枝肉解体器具類由来大腸菌群の薬剤耐性(生物生産学科)
- 食鳥処理場の器具類及び食鳥肉由来大腸菌の薬剤耐性(生物生産学科)
- 肥育豚ふん便における薬剤耐性大腸菌の経時的消長(生物生産学科)
- ウシの潜在性乳房炎に関する研究 : I. California mastitis test (CMT) による検出状況(畜産学科)
- レサズリンテストを中心とする生乳の細菌学的検査 IV(畜産学科)
- レサズリンテストを中心とする生乳の細菌学的検査 III(畜産学科)
- 乳牛の分房乳から分離された大腸菌の薬剤耐性と R プラスミド(畜産学科)
- ウシの潜在性乳房炎に関する研究 : 第 3 報潜在性乳房炎乳汁から分離された主要な細菌の薬剤感受性(畜産学科)
- ウシの潜在性乳房炎に関する研究 : II. 潜在性乳房炎乳汁の細菌検査成績(畜産学科)
- レサズリンテストを中心とする生乳の細菌学的検査 II(畜産学科)
- 食鳥肉由来大腸菌の薬剤耐性と R プラスミド(生物生産学科)
- 食鳥ふん便由来大腸菌の薬剤耐性と R プラスミド(生物生産学科)
- 子豚ふん便由来大腸菌の薬剤耐性と R プラスミド(畜産学科)
- レサズリンテストを中心とする生乳の細菌学的検査(畜産学科)