食鳥肉由来大腸菌の薬剤耐性と R プラスミド(生物生産学科)
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概要
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食鳥肉の薬剤耐性大腸菌による汚染状況を知る目的で,沖縄県内の一食鳥処理場において,処理工程中の3ヵ所(脱羽後 : 34試料,中抜後 : 34試料,解体前 : 48試料)で食鳥と体表面25(cm)^2から,滅菌綿棒を用いて拭き採り法で試料を採取した。これらの試料から301株の大腸菌を分離し,ABPC,CTC,SM,CP,KM,NA,SAの7薬剤に対する感受性試験を行うと共に,耐性菌についてはRプラスミドの検索を行った。供試した大腸菌301株のうち209株(69.4%)が,いずれか1薬剤に耐性であった。耐性菌の検出率は,処理工程の進行に伴って高くなる傾向を示した。薬剤別では,CTC耐性菌が59.5%,SA耐性菌が41.2%と高く,CP及びNA耐性菌は1%未満であった。耐性型は26種類見られ,単剤耐性型が35.4%,3剤耐性型が30.6%,2剤耐性型が20.1%,4剤耐性型が11.5%,5剤耐性型が2.4%であり,2剤以上の薬剤に耐性の多剤耐性菌が2/3を占めた。耐性菌のうちRプラスミド保有菌は,22株(10.6%)であった。伝達耐性型は4種類であり,単剤伝達型(SA,SM,KM)が20株,SM-SA伝達型が2株であった。
- 琉球大学の論文
- 1991-12-04
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