バガスとオガクズを利用した腐葉土の試作 : 第 1 報試作過程で得られた 2,3 の知見について(農芸化学科)

概要

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産業廃棄物を有効に利用して有機質肥料を作るために, バガスとオガクズの混合物に作物を栽培しながら腐葉土を試作することを試みた。作物培地はバガス, カンナクズおよびノコクズを1 : 1 : 1の生重比で混合したものを用いた。肥料は作物栽培前に元肥として水耕液を全量施用し, 追肥をしなかった。作物はキュウリ, 山東菜, 白菜, 二十日大根, キャベツを栽培し, 毎日散水した。栽培期間(70日)を通じて塩基類や他の養分は溶脱し, 作物の生長はかなり抑制された。栽培後の培地はある程度腐朽化の特徴が認められ, いずれも完全ではないが腐葉土化したものが得られた。試作腐葉土の諸性質は次の通りであった。炭素, 窒素, リン酸, カリ, 石灰および苦土含有率は42∿47,0.24∿0.38,0.013∿0.031,0.35∿0.59,0.37∿0.62および0.04∿0.08%をそれぞれ示した。C/N比は121∿190を示した。pHは4.91∿7.18,CECは86∿209me/100g, ECは0.14∿0.25mmho/cmをそれぞれ示した。また, 酢安可溶性のCaOは0.26∿0.42%を示し他のMgO, K_2OおよびNa_2Oはいずれも0.03∿0.05%をそれぞれ示した。
琉球大学の論文
1982-12-01