<原著>卒業後における援助技術論演習の活用度と教育上の課題
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概要
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卒業生を対象に,日常生活援助技術演習の各カテゴリーにおける活用度を明らかにし,今後の演習指導に活かすために調査した結果,全体的に高い活用度であった。「全身清拭と寝衣交換」「バイタルサイン」「身体の動かし方」は特に高い総合値を得ており,役に立っていた。しかし,臨床現場での経験が少ないために,患者の全体像を捉えるアセスメント能力や総合的判断の困難さがあり,学内演習で繰り返し教授していくことが重要であろう。また,卒業生にとって活用度がやや低かったカテゴリーは,「食事の援助と口腔内の清潔」「排泄の援助」であった。「排泄の援助」では,人間への尊厳を尊重する態度は身についているので,自然な排泄を援助する時間的・技術的余裕ができれば将来活用できるものと考える。知識・技術・態度の3つの視点に共通して記述の多かった「安楽な体位」は,学生の認識のレベルから実践のレベルに高められている。今後の提案として,より臨床に即した援助技術が必要であり,限られた演習時間の中でできない技術に関しては,ワークブックの中の"今後の課題"として学生が主体的に取り組めるような働きかけをすることが大切である。
- 新見公立短期大学の論文
- 2000-12-25
著者
-
杉本 幸枝
新見公立短期大学看護学科
-
小野 晴子
川崎医科大学附属川崎病院
-
杉本 幸枝
看護教育
-
土井 英子
看護教育
-
中奥 千加子
新見公立短期大学
-
小野 晴子
看護教育
-
杉本 幸枝
新見公立大学 看護学部
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