蜂蜜及び花粉に関する研究(第3報) : ガマ(Typha latifolia Linné)の穂の花粉の糖組成について
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概要
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(1) ガマの穂の花粉を一般分析した結果,水分16%,粗蛋白18.9%,炭水化物17.8%,粗脂肪約1.2%,粗灰分3.7%であった. (2) ガマの穂の花粉の糖類をCarbon CCで分別し,それらの糖組成をPPC及びPIでしらべた結果,グルコース,フラクトース,ラムノース,キシロース,アラビノース,コージビオース,ニゲロース,マルトース,イソマルトース,シークロース,ツラノース,リュクロース,マルトトリオース,ラフィノース及びオリゴ糖4つを認めた. (3) Carbon CCで分割した各フラクションの糖を定量した結果水及び2.5%エタノールで溶出されるグルコース,ブラクトース,ラムノース,キシロース,アラビノース等の単糖類が全糖の約97%を占め, 5%エタノールフラクションで溶出されるコージビオース,イソマルトース,シュクロース,ツラノース,リュクロースなどの二糖類が約1.5%, 10%及び15%エタノールで溶出されるニゲロース,マルトース,マルトトリオース,ラフィノースなどの二,三糖類が約1%, 20〜30%エタノールで溶出されるオリゴ糖は約0.5%で雰常に少い. (4) ガマの穂の花粉の糖組成を蜂蜜と比較するとグルコース及びフラクトースが主な糖成分であること及びコージビオース,ニゲロース,マルトース,イソマルトースなど4種のグルコニ糖類並びにシュクロース,ツラノース,リュクロースなどの二糖類及びラフィノースの存在することは蜂蜜と同じであるが,花粉では蜂蜜で認められなかったラムノース,キシロース及びアラビノースが認められる.又四糖類以上のオリゴ糖は花粉の方が蜂蜜に比べ種類及び含量が少い.又蜂蜜は約30種の糖の中20種がケトース含有糖であるが,花粉では18種の糖の中5種がケトース含有糖でケトース含有糖が少い.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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