ナスおよびピーマンやく培養による花粉からの半数体とカルス形成
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概要
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ナスおよびピーマンのやく培養による半数体の生産率を高めるための処理を試みた. 1核期の花粉を含んだやくを種々の2,4-Dとカイネチンを含むMS培地に植え付け, 培養物は高•低温処理をした. 胚様体,カルスからの不定胚が得られ, それらをMS培地に移植し, 次の結果を得た. ナスについては次の結果を得た.<BR>1.培地については, 0.1mg•1iter<SUP>-1</SUP>の2,4-Dとカイネチンを添加した培地に植え付けたやくで最も高率にカルスや胚様体を形成した. 温度処理については,培地に植え付けたやくを35°Cで24時間処理するものがカルスや胚様体形成に最も効果的で, 低温処理は効果がないか, むしろ抑制的であった.<BR>2.カルスからの胚様体や不定芽再生は, ホルモン無添加, 1mg•liter<SUP>-1</SUP>のカイネチン, または1mg•liter<SUP>-1</SUP>のカイネチンと0.05 mg•liter<SUP>-1</SUP>のNAA添加培地にカルスを移植することにより効果的に得られた.<BR>3.小植物体は0.8%寒天と5~8%のショ糖, または0.2%ゲルライトと3~5%ショ糖を添加した培地に移植したとき正常に生育した.<BR>ピーマンについては次の結果を得た.<BR>4.カルスは培地に0.1mg•liter<SUP>-1</SUP> 2,4-Dと0.1mg•1iter<SUP>-1</SUP>カイネチン, または0.1mg•liter<SUP>-1</SUP>の2,4-Dとカイネチンを添加した培地上で高率に得られた.一方, 花粉から直接胚様体を得るためには, 0.02mg•liter<SUP>-1</SUP>カイネチン添加, または0.004 mg•liter<SUP>-1</SUP>2,4-Dと0.1mg•liter<SUP>-1</SUP>カイネチン添加培地に植え付けるが有効であった.
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