ダイコンおよび Brassica campestris の花粉の人工培地上での発芽促進
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概要
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ダイコンおよび4種類のBrassica campestrisの人工培地上での花粉発芽促進処理を検討し, 次の結果を得た.1. 基本培地は蒸留水にH_3BO_350 mg・liter^<-1>, CaCl_2 100 mg・liter^<-1>を添加し, pHを5.8に調整したものとした.供試材料として用いたダイコン品種は, '春蒔美濃早生', '竜神三浦'と'本橋系耐病美濃早生'で, B.campestrisとしては広島菜, 壬生菜, 山東菜およびPak-choiを用いた.2. 基本培地に添加するショ糖濃度は, 0.43Mが好適であり, ダイコン花粉の発芽率と花粉管伸長にはショ糖, 次いでブドウ糖が適していた.3. 培地のpHを5.8から12.0まで検討したところ, pH 9.0がダイコンおよびB.campestris植物の花粉発芽に最適であった.4. 蒸留水の代わりにpH 8.0および8.5の緩衝液を用いたとき, ダイコンおよびB.campestris植物の花粉発芽が著しく促進された.緩衝液として, TapsおよびTrisの効果が高く, ついでホウ酸, リン酸も効果があった.5. ダイコン花粉で種々の界面活性剤の効果をみたところ, cholic acid, sodium lauryl sulfateおよびcetylmethyl ammonium bromideで促進効果が認められた.6. 3月から12月までの間, 同齢のダイコン植物から花粉を採取し発芽をみたところ, 平均気温が10∿25℃の5∿6月および10∿12月で発芽率が高く, 7∿9月が最も低い発芽率を示した.
- 園芸学会の論文
- 1999-03-15
著者
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