野菜類の耐塩性に関する研究 ?.台木の耐塩性
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概要
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野菜の耐塩性台木を見いだす目的で,塩類障害で最も影響が大きいと考えられるNaClの台木に及ぼす影響を見た.ウリ科台木としてカボチャ,ユウガオ,トウガンの色々な種類を用いた.高塩濃度にたいする種々の令の植物の反応を培養器内又は水耕栽培により調べ,次の結果を得た. (1)カボチャ台木6種,ユウガオ台木3種,及びキュウリ,スイカ,メロンの実生を0,1,000及び10,000mg/lN&Cl条件下で培養器内で育てたところ,カボチャの方がユウガオより生長抑制の程度が低かった. (2)水耕培養でカボチャ5種類,ユウガオ4種類,トウガン,キュウリをもちい,培養液中のNaCl濃度を段階的に上げたところ,カボチャ群は2,000mg/l,ユウガオ群は4,000mg/lで影響が出始め,6,000mg/lで両群とも生長は著しく抑制された.対照区に対するNaCl区の茎長及び茎葉重比は品種間で差が認められなかった.NaCl区の葉中Na含有率はキュウリ,スイカが4-5%と高く,カボチャ,ユウガオ群は0.1%以下と低い値となった. (3)ユウガオ3種,カボチャ1種にキュウリを接ぎ木し,NaCl6,000mg/lで22日間水耕栽培をした.茎長,主枝茎葉重及び側枝茎葉重に台木間差は認められなかった.接ぎ穂であるキュウリ葉中のNa含有量は,どの台木においても差はなく0.1%以下であった.台木のNa含有量はいずれも3-5%と高い値であった。
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