メチルイソブチルケトンによるテルル-チオ尿素錯体の抽出
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概要
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テルル(IV)は酸性溶液中でチオ尿素と黄色の錯体を形成し,このことがテルルの定量に利用されている.過塩素酸イオン存在下でこの錯体がメチルイソブチルケトンに抽出されることを見いだした.抽出物は波長332mμに吸収極大を持つ.この錯体の分配比は種々の条件,すなわち酸濃度,チオ尿素および過塩素酸イオン濃度や温度によって影響を受ける.これらの結果より,抽出化学種は Te(thiourea)<SUB>4</SUB>(ClO<SUB>4</SUB>)<SUB>2</SUB>であると思われる.この化学種の分配係数,会合定数および錯体の生成定数を求めた.またこれら定数の温度変化より熱力学的数値も求めた.一定温度において水相でのテルルの濃度が4.7×10<SUP>-5</SUP><I>M</I>までベールの法則に従い,吸収極大における分子吸光係数は1.75×10<SUP>4</SUP>であった.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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