ピロリジンジチオカルバミン酸を用いる4価テルルの紫外吸光光度定量
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概要
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ピロリジンジチオカルバミン酸は4価テルルと難溶性の沈殿を生成する.この沈殿はMIBKその他の有機溶媒に溶けるが,不安定で,退色がはなはだしく,抽出,吸光光度法に利用することはできない.しかし,トリトンX-100のような界面活性剤の存在するところでは可溶性の紫外部に吸収をもつ黄色錯体が生成し,その呈色はきわめて安定であり,これを4価テルルの吸光光度定量法に利用できることを確かめた.試薬ブランクの吸光度の小さな300mμでの見かけのモル吸光係数はトリトンX-100が4.2×10<SUP>-2</SUP>%のとき5.31×10<SUP>4</SUP>であった.鉄の妨害は,鉄-クペロン錯体として除去することにより,また,ニヅケル,亜鉛,カドミウム,銅の妨害はテルルをMIBKにより抽出分離することにより除くことができた.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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