エチルキサントゲン酸亜鉛のクロロホルム抽出
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概要
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エチルキサントゲン酸塩を用いる亜鉛イオンのクロロホルム抽出を,水溶液のpH,イオン強度および[EtX<SUP>-</SUP>]を変えて調べた.抽出化学種はZn(EtX)<SUB>2</SUB>でその分配係数は30.2である.分配係数の温度依存性は小さい.[EtX<SUP>-</SUP>]の大きいところではZn(EtX)<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP>の可溶性錯体(logβ<SUB>3</SUB>=5.30,イオン強度1.0)を生成する.Zn(EtX)<SUB>2</SUB>の錯生成定数(β<SUB>2</SUB>),溶解度および溶解度積は,それぞれlogβ<SUB>2</SUB>=5.12,約4×10<SUP>-7</SUP>mol/<I>l</I>,(4.8±2.6)×10<SUP>-12</SUP>という値を得た.また,Zn(OH)<SUB>4</SUB><SUP>2-</SUP>の全生成定数(β<SUB>4</SUB>)はlogβ<SUB>4</SUB>=20.7という値を得た.Zn(EtX)<SUB>2</SUB>の抽出の最適pHは4.5〜7.5であり,有機相中の錯体は安定で300mμに吸収極大を示す(キサントゲン酸のそれは270mμにある).モル吸光係数は2.03×10<SUP>4</SUP>で,抽出は完全ではないが水溶液相のはじめの亜鉛イオン濃度と有機相中の吸光度との間にはよい直線関係が示される.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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