膿胸および肺炎随伴性胸水に対するウロキナーゼ胸腔内注入療法の検討

元データ 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会

概要

フィブリンの析出のためにドレナージが困難となった急性膿胸および肺炎随伴性胸水に対して,胸腔鏡下の手術奏功例が多数報告されているが,全身状態が不良で手術困難な場合も少なくない.このような症例に対してウロキナーゼの胸腔内投与の有用性が報告されている.しかし標準的な投与方法は確立していない.当科でウロキナーゼの投与を行った急性膿胸および肺炎随伴性胸水5例を対象に,ウロキナーゼ投与方法,治療期間,効果を中心にretrospectiveに検討した.全例で多房性胸水を認めていた.4例は発症後1〜16日の経過で,ウロキナーゼ投与(1回12万単位,6〜9回投与)のみで肺の良好な再膨張が見られた.ウロキナーゼ注入に加えて外科治療を要した1例は,発症から1ヵ月経過した膿胸で,手術後治癒した.出血などの合併症はなかった.ウロキナーゼの胸腔内投与は簡便であり大きな合併症もなく,poor risk症例に対して考慮すべき治療法と思われた.

著者

野中 聡 旭川医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座
野中 源一郎 九州大学薬学部
野中 誠 昭和大学藤が丘病院呼吸器外科
小川 純一 仙北組合総合病院 呼吸器外科
小川 純一 秋田大学医学部消化器外科
大山 倫男 仙北組合総合病院外科
南谷 佳弘 秋田大学医学部外科学第二講座
中川 拓 仙北組合総合病院 呼吸器外科
今野 隼人 仙北組合総合病院 呼吸器外科
佐々木 智彦 仙北組合総合病院 呼吸器外科
伊藤 学 秋田大学医学部外科学講座 呼吸器外科学分野
齋藤 元 秋田大学医学部外科学講座 呼吸器外科学分野
南谷 佳弘 秋田大学呼吸器外科
南谷 佳弘 仙北組合総合病院 呼吸器外科
中川 拓 仙北組合総合病院 呼吸器外科
今野 隼人 仙北組合総合病院 呼吸器外科
佐々木 智彦 仙北組合総合病院 呼吸器外科

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