在宅で高齢者を介護する家族の介護関連デイリー・ハッスルと援助要請行動の関係

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本研究は,高齢者を在宅で介護する家族のソーシャル・サポート・システムの構築に向けた基礎的資料を得ることをねらいに,介護関連デイリー・ハッスルと援助要請行動の関連性について明らかにすることを目的とした。調査は,居宅介護支援事業所を利用する高齢者の家族介護者223人を対象とした。調査項目は,家族介護者の属性,介護等の生活上の支援を要する高齢者(要介護者)の属性,介護関連デイリー・ハッスル,援助要請行動とした。回収された184人分のデータのうち,調査項目に欠損値のない112人分のデータを使用し,構造方程式モデリングにより介護関連デイリー・ハッスルと援助要請行動の関連性を検討した。その結果,援助要請行動の「親族等を除くインフォーマル・ネットワーク」に対しては介護関連デイリー・ハッスルの「時間的制約」と「介護者の性別」および「要介護度」が,「フォーマル・ネットワーク」に対しては介護関連デイリー・ハッスルの「家事労働」が,「親族・家族」に対しては「要介護者の性別」が,それぞれ統計学的に有意な関連性を示した。本研究の結果は,家族介護者の介護生活上の困難と援助要請行動の特徴に配慮したソーシャル・サポート・システムの構築の必要性を示唆するものである。
日本保健科学学会の論文
2014-06-25

在宅で高齢者を介護する家族の介護関連デイリー・ハッスルと援助要請行動の関係

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