投球動作の習熟に伴うシナジーの変化
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概要
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野球においてコントロール良く投球することは重要である.狙った標的へ正確にボールを投げるためには,ボールのリリース位置,投射角度,初速度を的確に選択,実現する必要がある.では,投球の熟練者は,毎回全く同じ投げ方をすることで,言い換えると,これらのボールの初期条件の投球毎のばらつきを小さくすることで正確な投球を実現しているのだろうか.それとも投球毎に初期条件はばらついているが初期条件の各要素を協調的に変化させることが上手なため,標的に正確にボールを当てることができるのだろうか.本研究では,コントロールの良い人がこのどちらの方法を用いているかを調べることで投球のコツを探ることを目的とし,被験者が椅子に座った状態で前方にある標的めがけて投球を行う時のボールの初期状態の分布を解析した.その結果,ボールコントロールの良い人は,ボールのリリース位置のばらつきは抑えているが,初速度と投射角度は互いに協調的に変化させていることがわかった.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 2012-07-23
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