歩行中の遊脚運動におけるエネルギー効率の最適性
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概要
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馬や犬などの多足歩行動物は消費エネルギーを最小にする歩行パターンを実現していることが様々な研究により示唆されてきた.本研究では,ヒトの歩行における遊脚運動が消費エネルギー最小化基準に基づいているかを考察することを目的とする.遊脚中の消費エネルギーを最小にする最適軌道を求めた結果,(1)遊脚開始と同時に足を後方に蹴りだし振りあげ,前方へ加速し遊脚終了前に足を後方に加速した後地面と接触する,(2)移動速度が速くなると運動開始時の足の蹴りだしが大きく,足を振りあげる高さは高くなる,(3)足先の速さは運動時間の後半にピークを持つ,などの特徴が得られた.これらの多くの特徴が,実際のヒトの歩行運動の計測結果と一致していた.よってヒトの歩行における遊脚運動は消費エネルギーを最小にする軌道計画を実現していると考えられる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-06-17
著者
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