筋代謝特性を考慮した消費エネルギー最小規範に基づくヒトの遊脚軌道の考察
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概要
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ヒトの歩行中の遊脚軌道では足を高くあげたり,地面すれすれを通ったりと様々な軌道をとることができる.このような様々な軌道からヒトは一体何を基準に遊脚軌道を決定しているのだろうか.本研究では,筋代謝による消費エネルギーを最小とする遊脚軌道を最適化計算によって求め,ヒトの遊脚軌道との比較を行った.その結果,両者の間に次のような共通点が見られた.遊脚開始後,足は後方へ膨らみながら持ち上げられ,次に前方斜め下へうち下ろし,足先を振り上げてから足の引き戻しを行って接地をする.また,踝の速さの時間変化は山型となり,遊脚時間の60-70%で最大値をとる.このように,ヒトの遊脚軌道と消費エネルギーを最小にする軌道には,多くの類似した特徴が見られることから,ヒトの遊脚運動は消費エネルギー最小化に基づいて最適化されていると考えられる.
- 2007-03-08
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