基本的な運動パターンを実現するための階層的な運動学習モデル
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概要
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生物の運動の中には,周期的なパターンを呈するものが数多くある.これらの運動の多くは,CPG(Central Pattern Generator)と呼ばれる中枢神経系内のニューロン群によって実現されている.CPGは自励振動を起こす神経振動子で構成されており,それ自体で基本的な運動指令を発生する能力をもっているが,高次中枢からの制御や感覚フィードバックの影響も強く受けていることが知られている.本研究では,CPGと高次中枢が適切な運動指令を獲得するための階層的な運動学習モデルを提案する.このモデルは,上位中枢が望ましい運動指令を学習し,CPGに対する制御信号として出力することにより運動の制御を行うものである.CPGはその制御信号に引き込まれながら,同様の信号を自律的に出力できるように学習パラメータの調整を行う.学習がすすむと,CPGのみで望ましい運動指令の出力を行えるようになる.また,提案するモデルを一次元ホッピングモデルの運動学習制御に適用することにより,上位中枢及びCPGが目的の運動を実現する運動司令を学習できることを確認した.
- 2004-06-18
著者
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