補間運動を含む到達運動決定規範の消費エネルギーに基づく検討(バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング)
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概要
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脳がヒトの上肢到達運動軌道を決定する規範を探る計算論的研究がこれまで様々な視点により行われてきた.消費エネルギー最小規範は軌道決定規範として検討されたものの一つであるが,この規範に基づく運動軌道は実際の到達運動の特徴と異なることが報告されている.このことは,軌道計画が消費エネルギーの大小と無関係に行われていることを意味しているのだろうか.本研究では,これまで消費エネルギー最小規範の検討に含められていなかった生体ノイズの影響を考慮し,手先の到達位置誤差を補正する補間運動を含めた平均総消費エネルギー量を消費エネルギー最小規範,終点分散最小規範,トルク変化最小規範のそれぞれについて求め,どの規範が消費エネルギーの観点において有利であるかを検討した.その結果,ノイズの影響が大きいときには,ヒトの上肢到達運動の特徴をよく表すことが知られている終点分散最小規範とトルク変化最小規範が総消費エネルギー量を低く抑える到達運動を実現できることが分かった.
- 2007-12-01
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