腱の弾性要素を考慮した消費エネルギー最小規範に基づくヒトの遊脚運動の考察
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概要
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私たちは例えば足を高く上げて歩くことも出来る.しかし普段ヒトはそのような歩き方をしていない.では,ヒトは何を基準に無数に存在する脚軌道から特定の軌道を選んで歩行を行っているのだろうか.本研究では脚軌道に影響を与えている可能性のある腱を考慮して,前進及び後進歩行の消費エネルギーに基づく最適性を検討した.その結果,前進及び後進歩行の遊脚軌道は消費エネルギー最小軌道と多くの類似した特徴を持つことが分かった.このことからヒトの前進及び後進歩行の遊脚軌道は消費エネルギー最小化に基づいて最適化されていると考えられる.また,本計算結果は腸腰筋の腱が前進歩行における遊脚中の足の持ち上げを引き起こしていることを示唆するものであった.この足の持ち上げはつまづきを防いで,歩行を安定化するのに有効と考えられる.
- 2009-03-04
著者
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