肩関節による上肢到達運動の消費エネルギー期待値最小規範に基づく最適性(バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング)
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概要
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ヒトの上肢到達運動の特徴は軌道の滑らかさや運動精度に注目して説明されてきた.一方で筆者らは,到達運動が消費エネルギーの期待値を低く抑えるような軌道をとっていることを示唆する結果を先行研究で得てきた.そこで本研究では,生体ノイズ下で到達運動の達成に要する消費エネルギーの期待値を最小とする最適到達軌道を求め,その結果をヒトの到達軌道と比較検討した.その結果,実際の運動軌道と消費エネルギー期待値最小軌道のいずれについても,運動時間が短い場合には手先の速度波形はベル型となるが,運動時間が長くなると速度波形はベル型から崩れた波形になるという点で,両者の特徴は一致した.この結果は,ヒトが消費エネルギーの期待値を低く抑えた到達運動を計画していることを示唆する.
- 2009-11-01
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