GISを用いた山形県朝日村におけるナラ類集団枯損の地理的特徴解析
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概要
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GIS(地理情報システム)を用いて山形県朝日村におけるナラ類集団枯損について,被害が定着した林分の被害の拡大と植生や地形要因との関係について検討した。ナラ類集団枯損の経年的な拡大については,前年の被害地に近いほど被害が発生しやすく,半径500m付近以内で,8〜9割の被害が発生していた。植生別に見ると,コナラ群落とミズナラ群落では被害面積が大きかった。一方,ブナ-ミズナラ群落では被害面積が小さく,その原因には群落がブナとミズナラが混交しミズナラの割合が少ないことと,カシノナガキクイムシの生育に不適な高標高により多く分布しているためと考えられた。また,被害面積が大きいコナラ群落とミズナラ群落では,ナラ類集団枯損は一定の標高以上では被害が発生しないこと,傾斜が急な斜面や,北東斜面で被害の発生率が高いことが示唆された。
- 東北森林科学会の論文
- 2004-03-31
著者
-
斉藤 正一
山形県森林研究研修センター
-
野堀 嘉裕
山形大学農学部
-
高橋 教夫
山形大学大学院農学部
-
高橋 教夫
山形大学農学部
-
野堀 嘉裕
山形大学大学院農学研究科
-
佐藤 明
山形大学大学院農学研究科
-
高橋 教夫
山形大学大学院農学研究科
-
高橋 敦夫
山形大学大学院農学研究科
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