4. コクの概念とその科学的基盤(<総説特集II>食べ物のおいしさを引き出すうま味とコクを考える-4)
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概要
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おいしさがあるレベルを超えて更においしくなったとき、「コクがあっておいしい」と表現する。コクによりおいしさに「重厚感」が付与され、おいしさ全体が「増幅」されるのである。ソロや室内楽が交響曲になるのである。そのレベルを超えるためにはいくつかの条件が必要である。例えば、食材を熟成させてその食材由来のエキスを豊富にしたり、別の味物質やスパイスなどを混合することにより、多様な物質が複雑に絡み合った状態にすることが挙げられる。味覚に関しても、呈味物質の豊富さが基本であるが、コクを発現させるために必要な(あるいは有効な)物質要素や、それらが結合する味細胞の受容体も近年示唆されている。
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