都市環境における人流推定を目的としたセンサ配置最適化手法の提案

概要

論文の詳細を見る
人流情報は様々なサービスへの応用が期待されており,屋内外に配置された複数の歩行者検出センサを連携利用して商業施設内や地下街といった比較的広域の人流の推定を行うシステムが注目を集めている.人流推定においてはセンサから得られる情報に応じて推定誤差が大きく変化するため,膨大なセンサ配置候補の中から適切なセンサ配置を決定することが望ましい本報告では,都市環境における人流推定システムのセンサ配置を最適化する手法を提案する.提案手法では,あるセンサ配置が与えられたときに達成可能な人流推定システムの推定誤差の期待値を求める問題を定式化する.さらに,指定されたセンサ導入コスト制約のもとでその期待値を最小化するセンサ配置最適化問題を定義し,ヒューリスティックなアルゴリズムによる解法を示す.また,地下街における人流推定システムを対象とし,提案手法で導出したセンサ配置および他のセンサ配置のもとでシミュレーション実験を行い,それらの推定誤差の期待値を比較した.その結果,提案手法によるセンサ配置では,人流推定における推定誤差の期待値を小さくできていることがわかった.
2013-03-07