耐故障性のための多重化リソースを持つ分散システムの導出法

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分散システムにおいてあるノードが障害などにより永続的な利用不能状態に陥ったときや, あるノードの処理効率が著しく低いときなどは, そのノードを排除した残りのノードで同様の動作を行えるように分散システム全体を再構成したい場合がある。しかし, ノード間でメッセージを交換しながら全体として一連の処理を行うようないわゆる協調型の分散システムでは, 各ノードの動作プログラムは他ノードとのメッセージ交換動作(通信動作)とシステムの動作との複雑な実行順序が指定されている。したがってシステム全体のメッセージ送受信の整合性を保持したまま各ノードの動作プログラムを誤りなく再構成することは容易ではない。従来から研究されているプロトコル合成法と呼ばれる手法では, 分散システム全体の(通信動作を含まない)動作プログラムからp個のノードの動作プログラム群が自動合成できる。この手法を用いれば, 同じ全体動作プログラムに対してp-1個のノードの動作プログラム群を自動合成することも可能であるが, ノードの排除ごとに全く新しい各ノードの動作プログラムを再合成することとなり, 合成の効率及びプログラムの再利用の観点から望ましくない。本稿では, ノード#1, ..., #pのp個のノードからなる分散システムにおいて, あるノード#pが停止故障を生じたときに, 残りのノード#1, ..., #p-1でノード#pのプログラムを実行してもとの分散システムと同様の動作を実行できるよう, 各ノードの動作プログラムを再構成する手法を提案する。なお, 各動作プログラムはPNRモデル(ペトリネットの拡張モデル)で記述される。ここで, 分散システムに対し以下の仮定を置く。
1997-09-24

耐故障性のための多重化リソースを持つ分散システムの導出法

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