東北日本のいわゆる二重深発地震帯の3次元構造(<特集>東北日本の島弧地殻構造と地質構造発達史)
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概要
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東北日本における深発地震の震源深度は,日本海溝から西に向かって次第に深くなり,しかも2層構造をしていると考えられていて,二重深発地震帯と呼ばれている.筆者らは,東北日本弧の地形・地質断面が典型的に現れている横手盆地周辺で,1983〜2009年に発生したマグニチュード2.0以上の深発地震を対象に,それらの震源深度の等深線を描き,その結果得られた仮想震源面形状と地表の地形・地質との相関性を検討した.その結果,二重深発地震帯を形成する震源群は,連続する上下2帯に分かれて分布しているのではなく,起伏に富む仮想震源面の浅い面に分布する震源と,深い面に分布する震源が断面上で重なり合ったものであることが明らかになった.そして,2つの仮想震源面の境界を地表に投影すると,奥羽山脈や横手盆地といった地形単元の境界線によく一致する.この位置はちょうど活断層が発達する位置でもある.仮想震源面の傾斜が急変する箇所は地形が急変する箇所にあたり,地下深部の現象が地表にまで影響を及ぼしていることを示唆している.
- 2012-05-25
著者
-
小林 和宏
上田染谷丘高等学校
-
久保田 喜裕
島弧深部構造研究グループ
-
鈴木 尉元
島弧深部構造研究グループ
-
小林 和宏
島弧深部構造研究グループ
-
小林 和宏
地学団体研究会長野支部
-
飯川 健勝
島弧深部構造研究グループ
-
飯川 健勝
新潟支部
-
赤松 陽
地学団体研究会東京支部:都立立川高校
-
赤松 陽
島弧深部構造研究グループ
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