薬用植物種子の研究(第12報) : Datura stramonium種子の発芽時のアルカロイド組成の変動について
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概要
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Datura属植物の多くの種子はトロパン型アルカロイドの供給源として利用されているように,種子中にはhyoscyamine(hys), scopolamine(scp)などを豊富に含有している.CoptisやAconitum属植物のように種子中にアルカロイドを含む種は多い.ところで,Coptis属の種子では発芽時期にペルペリソ型のアルカロイドは減少するが,フェナントリヂン型のアルカロイドは変動しないことを報告した.種子中のアルカロイド成分が植物にとっていかなる意義があるのかは定説はない.そこで,他の種においても同様のことが確認できるかを知るため,ダツラ種子の発芽期におけるアルカロイド含量の変動を検討した.なお,開花期のアルカロイド量の変動については報告されているが,種子については明らかでない.ダツラの原植物はD. stramonium L.や D. tatula L.であるが,交配種が多く,種を特定できないものが多い.実験材料としては,種の明確なD. stramoniumの種子を用い,若干の知見を得たので報告する.
- 日本生薬学会の論文
- 1992-12-20
著者
-
米田 該典
大阪大学薬学部
-
米田 該典
Faculty Of Pharmaceutical Sciences Osaka University
-
米田 該典
大阪大学医学部
-
鈴木 佐与子
大阪大学薬学部
-
久壽 浩子
大阪大学薬学部
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