竜ヶ崎市周辺のチョウ相,1989年 : 季節消長
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概要
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1989年に行われた1旬につき2回,計54回の2.5Km-帯状センサスにより,茨城県竜ヶ崎市近郊(竜ヶ岡)では,7科44種2,496個体のチョウが目撃され,群集構造,種数,個体数,多様性,優占種の季節変化について解析が行われた。以下はその結果である。1.総目撃個体数5以上のチョウ36種の26の調査季節への個体数分布マトリックスに,群分析と主成分分析を併用して,四つの群集と,六つの活動季節を分類した。2.3月上旬〜4月,6月中旬,7月下旬および10〜11月には,キチョウ>キタテハが優占する全10種からなる春秋群集が成立していた。3.6月下旬〜9月には,アオスジアゲハ>スジグロシロチョウ>コミスジが優占する全17種からなる夏群集が成立していた。4.6月下旬〜11月には,ヤマトシジミ>モンシロチョウ>オオチャバネセセリ>ツバメシジミ>イチモンジセセリが優占する全13種からなる夏秋群集が成立していた。5.5月中旬〜6月上旬には,コチャバネセセリ>ヒメウラナミジャノメ>サトキマダラヒカゲが優占する全4種からなる初夏群集が成立していた。6.目撃種数,目撃個体数,多様性値から判断して,調査地のチョウ群集は1985年の落ち込みから回復し,調査初期の状態に戻ったと判断された。
著者
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